起立性調節障害とは?
自律神経が乱れて循環器系の働きがうまくいかなくなり、立ち上がった時に血圧が低下したり、心拍数が上がり過ぎたり、調節に時間が掛かり過ぎたりする疾患です。立ちくらみ、が典型的な症状ですね!
自律神経の乱れが原因なので身体的な要因以外にも精神的な要素や環境の要素も関係してきます。
小学校低学年~中学生、高校生くらいまでの、成長期のお子さんに多いです。
大切な事は起立性調節障害は身体の疾患なので、本人が頑張ればどうにかなる、という事はありません。(怠けているわけじゃないんです!)
起立性調節障害と同じ症状は色々な疾患で現れるので、あまり症状がひどい場合は医療機関での検査も必要です!
整体院で出来るのは自動血圧計を使って、起立性低血圧の検査です。
通常、安静に寝ている状態から急に立ち上がると血圧が20~30くらい上がるのですが、起立性調節障害の患者さんでは血圧が上がらないか逆に下がります。
この症状は副腎疲労症候群の典型的な症状でもあります。
起立性調節障害は現在までに以下の4つのタイプが確認されています。
(1)起立直後性低血圧
起立直後の血圧低下からの回復に時間がかかるタイプ。
(2)体位性頻脈症候群
血圧の回復に異常はないが、起立後心拍の回復がなく上昇したままのタイプ。
(3)神経調節性失神
起立中に急激な血圧低下によっていきなり失神するタイプ。
(4)遷延性起立性低血圧
起立を続けることにより徐々に血圧が低下して失神に至るタイプ。
和泉府中オステオパシーセンターでは過去に失神するタイプの起立性調節障害の患者さんの施術例も多数ありますが、失神の症状が出る場合は医療機関での検査は必ず受けていただきます。
起立性調節障害の根本的な病理学は
起立性調節障害の改善のポイント
*下記のポイントはあくまでもガイドラインに従ったものです!
ポイント1
水分2L、塩分10gを目安に摂る
起立性調節障害のお子さんは、血液量が少ないので、循環している血液量を増やすために、水分と塩分をしっかりと摂りましょう。目安としては、食事以外に2Lの水分と、食事を通して10gの塩分です。減塩、減塩、と塩分を摂る事が健康に悪いような風潮ですが、実は現代の日本人の多くが塩分不足になっています。しっかり味のついた食事を摂れば1日に7g程度の塩分が摂れるので、しっかりと食事を摂り、意識的に塩分摂取しましょう!
ポイント2
日中はゴロゴロしない(注:副腎疲労の場合は、ゴロゴロした方が良いです)
自律神経系は、人間が活動をしやすいように、さまざまな身体の状態を調節しています。起床後もゴロゴロしていると、自律神経系がそのゴロゴロした姿勢にあうように身体を調節します。すると、さらに起立しづらくなるという悪循環を生むので、日中は身体を横にしないようにしましょう。座ったり、頭の位置を心臓よりも高くし、高い位置に血液を送るための調節を自律神経の働きを活性化しましょう。
ポイント3
起立するときはゆっくり立ち、長時間の起立はできるだけ避ける
起立性調節障害のお子さんは立ち上がるときの調節が苦手なので、急に立たずにゆっくり立ち上がり、うつむきながら起立して最後に頭を上げるようにします。長時間同じ姿勢で起立していると下半身に血液がたまり、頭の血液が不足がちになります。
ポイント4
精神を安定させる事が大事です
起立性調節障害は自律神経系の病気で、自律神経系は心の影響を受けやすいので、ストレスは症状悪化の大きな要因になります。起立性調節障害の症状で学校に行けないお子さんは、そのことだけでもとてもストレスを感じているので、周囲からプレッシャーを与えてストレスを増やさないように協力してあげて下さい。(ストレス耐性を上げるためには認知行動療法が有効です。)
ポイント1で塩分の摂取が重要、とありますが、起立性調節障害で起立時に血圧が下がるのはコルチゾールというホルモンも関わってきます!
このコルチゾールの分泌不足は >>副腎疲労症候群 の症状で、副腎疲労症候群は別名マグネシウム欠乏症とも言われる疾患なので、塩分(ナトリウム)以外に、マグネシウムも重要です。
このように、起立性調節障害の治療は、食事や栄養改善、生活指導、そして自律神経が大きく関わってくるので頭蓋骨矯正を始めとしたオステオパシーの施術で自律神経の乱れを改善していくと、確実に改善していきます!
和泉府中オステオパシーセンターの自律神経失調症の症例で、パニック障害に次いで多いのは起立性調節障害ですので、施術経験豊富ですので、ご自身やお子さんが起立性調節障害でお困りの方はお気軽にご相談ください!